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水素エネルギー分野の明日のキープレーヤー

水素エネルギー分野の明日のキープレーヤー

二酸化炭素排出量削減の世界的な動きは、まず地方から。それゆえ ENGIE Solutions は、クリーンなモビリティソリューションをパリ地方にもたらすことを使命に掲げています。ENGIE Solutions のフランスにおける水素事業の責任者である Julien Chauvet 氏にお話をうかがい、化石燃料に代わるクリーンな水素エネルギーの重要性と、輸送手段が排出する炭素の問題に取り組む現在・未来の計画について、おたずねしました。

ENGIE Solutions が水素エネルギーに関して持っているビジョンとはどのようなものでしょうか?

水素を選択したのは長期的な理由によります。エコへの転換において水素が占める位置、カーボンニュートラルを達成する力を考慮してのことです。

水素はまた、電動モビリティやバイオガスによるモビリティのグリーン化という短期的なテーマにおいても、大きな関心を集めています。 実際、モビリティに関して言えば、水素は現実的な燃料であり、地域の関係者にもモビリティのグリーン化を実現しようとする意志が感じられます。運送業が地球環境に強い影響を与えていることや、地元世論の圧力を考えれば、当然かもしれません。大気汚染の結果、呼吸器系の問題など、深刻な事態を招くおそれがあり、それが関係者を行動に駆り立てているのです。

今日モビリティは、人類が使用する最終エネルギーの3分の1を占めており、水素は、特に大型モビリティの場合、これをグリーン化するにあたり非常に有望です。将来的には、その利用は飛行機やボートにまで拡大する可能性があります。現在、パリ地方では、水素タクシーなどのプロジェクトが動いています。このプロジェクトでは、水素は、バッテリー駆動の電気自動車や天然ガスを補完する位置付けにあります。

こうしたコンテクストでは、グリーンな水素は、エネルギーミックスの重要要素として重きをなしており、エネルギーを蓄え、再生可能エネルギーが生成できないときにそれを放出することで、より持続可能なモビリティを開発し、モビリティの業務利用を脱炭素化することができます。ENGIE は、水素のバリューチェーンでは、再生可能エネルギーの生産から、最終使用にまで関与しています。
 

パリ地方での ENGIE solutions が行っている主要なプロジェクトはどのようなものですか?

フランスにすでに存在する40の水素ステーションのうち20を、ENGIE Solutions が運営しています。今後3年間で、さらにおよそ30か所を建設する予定です。これらすべてのステーションが、水素分配ネットワークの展開に役立ちます。これは重要なテーマであり、弊社としては、既存のガソリンスタンドを使ってバックアップすることができるでしょうし、このネットワークを構築することができます。特に交通量の多いパリ地方では重要なテーマです。

さらに具体的に言えば、2018年以降、パリ地方では、ENGIE Solutions はすでに50台の水素自動車による利用を受けていて、ランジスで燃料補給を行っているのです。このステーションで特に燃料補給しているのは、水素エンジンを搭載する50台の業務用車両の一団で、車種はルノーカングーZ.E.です。

マルチ燃料提供を実現するため、1つ、2つの郊外地域に、さらに8つのマルチエネルギーステーションを建設することが、今のわが社の目標です。これは、すでに天然ガス自動車を運用している貨物輸送業者や旅客輸送業者、また、ラストワンマイルの業界に関連しています。

私たちは持続可能な航空業にも非常に関心を持っています。実際、弊社は、ADP グループ、エールフランス-KLM グループ、エアバス、パリ地方、Choose Paris Region が呼びかけた募集事業に応募しています。このプロジェクトは、水素革命に備えて空港を整備し、水素ハブ化しようというものです。弊社は、これに先立って、トゥールーズで Hyport プロジェクトという似たようなことを、すでに行っていました。空港で弊社が担当するミッションの範囲は、旅客輸送用の水素と、滑走路設備で、航空機に水素を搭載することもできます。実際、弊社は現在、水素液化業者である ArianeGroup と協力して、航空機に搭載する燃料を輸送しています。


フランスは、世界の水素産業で活躍するために必要な重要カードを持っている、ということでしょうか?

フランスは、強力なカードを手にしています。素晴らしいプロジェクト動いており、大手の業者、エネルギー産業、自動車産業、中小企業、スタートアップ企業、研究所があり、とても活発に活動しています。また、これらのプロジェクトを支援する国の側にも、意欲があります。またフランスは、モビリティとエネルギー輸送の両方の見地から、欧州の幹線が交差する要地を占めています。

 

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