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ゼロから作る!– パリ地方のオランダ起業家の物語

ゼロから作る!– パリ地方のオランダ起業家の物語

情熱的な起業家には、アイデアを実現するため、信念を飛躍させなければならないときがあります。オランダ人で Hyper Talented の創立者であり所有者でもある Karel-Oscar van Hengel にとって、次の一歩を踏み出すことは、国を変え、外国語とまったく新しいビジネスのやり方を学ぶことを意味しました。Karel-Oscar がパリ地方で事業を立ち上げた動機と、4年足らずで2つの事業を所有するに至った経緯をご覧ください。

パリ地方での Karel-Oscar の物語は、夏休みもど真ん中の、2017年8月1日、パリの街が静かになったころに始まりました。彼は、新しいビジネスを立ち上げる旅に乗り出したころ、気候が暖かくなり、パリがどんなふうに空になったか覚えています。「フランス人は夏になればほんとうに何週間も休みを取るんですね」と彼は笑います。しかし、9月の「la rentrée(年度初め)」には仕事に取り掛かり、たくさんの仕事の予定をスケジュールに組みました。大胆にもパリ地方に移り住んでから3年以上が経ち、Karel-Oscar は、パリ地方で自分は「いつまでも幸せだ」と断言しています。


大胆な移住

Karel-Oscar は、とても小さい頃からフランス文化、特にパリのライフスタイルに憧れていました。ほとんどフランス語を知らなかったにもかかわらず、彼は思い切ってパリ地方で事業の立ち上げに挑戦することを決心したのでした。Karel-Oscar は、何の人脈もなく言葉も話せない外国でゼロから始めたにもかかわらず、パリ地方こそ、自分の新しいビジネスが成長し繁栄できる土地だと信じていました。「パリ地方は、戦略的にも、地理的にも、文化的にも、ヨーロッパの要地ですから」と彼は説明しています。そしてもちろん「食べ物」のことも忘れることはできません。しかし、おそらく彼を本当にやる気にさせたのは、だれもかれもがみな、その決心を変えさせようとしたことでした。「そのことが、私をさらに強く後押ししました。それは、私だけのエベレストのようなものでした。収益を記録するため、実際に、ホワイトボードに大きな山を描きました。」すべてゼロから始めなければならないにもかかわらず、Karel-Oscar はかならず成功を掴むことを決意しました。

 

ビジネスに取り掛かる

Karel-Oscar は、採用関連のビジネスを行っており、企業のために優秀な人材を採用する仕事に、休む暇もなく取り組んでいます。幸いなことに、Karel-Oscar が指摘したように、 パリ地方には「欧州随一のビジネススクール」と「エンジニアリング、金融、経済の優秀な人材が溢れる巨大な人材プール」があります。「フランス人はよく働くし、とても生産的です」と彼は楽しげに補足しています。コロナ禍が始まっても、それは Karel-Oscar にとって成長の機会を与える試練となりました。最初は「万事休すでした」と彼は言っています。しかし、その後、彼はなんとか路線転換して事業を継続しました。「 私は、従業員を解雇せず、販売トレーニングを提供する副業を始めました。すると、その副業がかなりの収益につながることが分かったのです。いまや、採用関連のビジネスも回復したので、私は2つの会社を経営することになったわけです。」

 

 

持続可能性に専念しテンポも早い地域

Karel-Oscar に、パリ地方のビジネス状況についてどう思うか尋ねれば、時とともにますます急速に成長していると、語ってくれるでしょう。「オリンピックが2024年に開催されますし、英国の EU 離脱もあって、欧州の経済大国として、この地域には新たな機会がもたらされるでしょう。」環境問題への対策に力を注ぐ地域が増えるなか、Karel-Oscar はまた、パリ地方こそグリーンイノベーションの最先進地であるとの確信を抱いています。というのも、「インフラ、ロジスティクス、デジタル開発に対して莫大な投資が行われて」おり、「よりグリーンで自転車にやさしい」地域だからです。

 

将来の起業家へのアドバイス

これからパリ地方で事業拡大を考えている方に向けて、Karel-Oscar からひとつのメッセージがあります。「やりましょう。さもないとパーティーに遅れることになります。」 「フランス語で話してみる、または、小さな努力でもしてみる。」そうした小さな一歩が奇跡を引き起こします。そしてもちろん、優れた社会的スキルと、しっかりしたネットワークを持つことが重要です。Karel-Oscar が見抜いているように、「フランス人は個人的なつながりをとても大切にします。」いったんネットワークを確立できれば、「何かが必要になったとき、実際に人びとが手を差し伸べ、助けてくれます。」フランス人は、外からは近づきがたいように見えても、とても簡単に友だちになることができます。Karel-Oscar の場合も、ビジネスよりまず、人間関係や社交行事を大切にしています。「信頼こそが鍵です。まずはいっしょに食事をし、ビジネスの話はそれからです。」いったん強い絆が結ばれれば、それはいつまでも続き、個人的にも職業上も、付加価値を与えてくれることに気づくでしょう。そして今、 Karel-Oscar はパリ地方に根を下ろし成功を収めているため、パリ地方でのこれまでの挑戦を喜んで振り返ることができます。それを短い言葉で要約すると、こうなります。「沸き立つ冒険!」